« ラムネ温泉をご存知? | トップページ | 河内ダムへスケッチに »

2011年8月22日 (月)

愛知県立芸術大学の建てかえ計画

愛知県立芸術大学は東京芸大の弟分というようなかたちで、当時芸大で教鞭をとっておられた吉村順三氏をはじめ奥村昭雄氏などたくさんの建築家が長い年月をかけて計画した知の結集ともいうべき名建築である。

その愛知県立芸術大学の建てかえの話を去年の初め頃にきいた。
さっそく去年の3月にその愛知県立芸術大学で行なわれた見学会及びシンポに参加してきた。

大学側の話では、耐震や機能上の問題など諸々のことに支障をきたしているため取り壊して新しく建てなおすということらしい。
いわゆる老朽化してきたのでスクラップ&ビルドしましょうということだ。
今あるものを取り壊さなくても耐震補強の上、補修や増築などさまざまなやり方が考えられるはずだが、とりあえずゼロに戻してという考え方はどう考えても時代錯誤はなはだしい。
結局は、昨今の大学の合併など苦しい大学の運営において客寄せパンダの役割として新校舎をということなのであろう。

建築は建った瞬間から時とともに人々の記憶として刻まれていくものである。
ましてや大学OBの方々にとって校舎は青春の1ページを彩る大切な記憶であろう。
記憶は人間が生きるうえで原動力となるものである。
先ごろ世界の記憶として登録され炭鉱の現場を微に入り細に入り描いた山本作兵衛の絵画を考えてもらいたい。

教育を行なう現場で人の記憶がないがしろにされ何が教育なのだろう。
芸術大学として恥ずべきことである。

私には老朽化=老人は目に見えるような生産をしないから不要である。
よって、姨捨山に捨てようじゃないかという発想にしかうつらないのであるが・・・。
人間が人間らしく暮らしていくためには老若男女それぞれ必要なことぐらい直感的にわかるはずなのだが、目先のことにとりつかれてしまうと人は盲目になってしまうらしい。

いずれにせよ、大学側にはあと百万遍ほどの熟考をお願いしたい。


■木々に埋もれるよう建つ


■陰影が美しいプレキャストのルーバー


■視線が抜ける感じとはまさにこのこと!

参考:
愛知県立大学立て替えについて 最新情報が掲載されています。

| |

« ラムネ温泉をご存知? | トップページ | 河内ダムへスケッチに »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 愛知県立芸術大学の建てかえ計画:

« ラムネ温泉をご存知? | トップページ | 河内ダムへスケッチに »