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2011年9月 5日 (月)

福岡 ぶらり散歩

昨日は、福岡の街をぶらりと散歩。
頭をリラックスさせてフロー状態で散歩すると、
私はどこに立ち寄ってどこを見ているのだろうか。

朝9時頃の電車で鳥栖から博多へ。
電車の中では読書
なぜ年をとると時間の経つのが速くなるのか:ダウエ・ドラーイスマ著)。

移動中は寝るな、しゃべるな、本読むな!
とは建築家:宮脇檀氏の言だが、
高速回遊魚と言われていた氏ならではの発言だ。
移動中でも注意して窓の景色を見て気づきをさがせ!
ということだと理解しているが、
学生時代から嫌というほど繰り返し見ている車窓の景色、
読書欲の方に少々ぶがあるようだ。

30分もすると博多着。
最近、新駅舎に改装された博多駅は、
すでに一通りチェック済みなのでここはスルーして、
まずは筑紫口の方に・・・

博多 都ホテルです。
日建設計の林昌二氏の設計。

決して目立つようなかたちの建築ではないが、
エントランスのヴォールト庇が浮いて見えるようにしてあったり、
見るべきところ多し。
そして何より、その凛としたたたずまいが美しい。

えっ、何を言ってるのかわからないですって!
そういう方は、30分ほど立ち止まって、
ジーッと全体を眺めてみてください。
きっと、私の言わんとする凛とした美が、
なんとなくわかってくるはず
(ただし、周りの人達から不思議な目で見られますので悪しからず)。

こちらは・・・

サイドを見上げたところ。
斜めの壁のラインが利いてますね。

博多口に移って、まず目に飛び込んでくるのは・・・

西日本シティ銀行(前・福岡シティ銀行、前々・福岡相互銀行)本店。
磯崎新氏の設計。

氏の建築(言論活動も含む)に対して、
いろいろ言われる方々もいらっしゃるが、
この建築に関して言えば、
全体のバランスがとても良くて私は好きですが、いかがでしょうか。

ベージュの縞の入った部分が増築部で、
メタボリズムの建築としてよく採り上げられます。

博多駅前通りを天神方面へ。

並木が気持ちいい通り。
緑の力ですね、
これがなかったら地下鉄乗って天神へですが、
ちょっと歩いていくかという気分にさせてくれるのだから。

お次は・・・

現在建設中の第二キャナル。
THE都会の商業施設といったところ、特にコメントなしだが、
ハコをつくる必要があったかなぁと疑問。
全部、広場上にして、
昼は青空市場的なお店が軒をつらね、
夜は屋台の赤ちょうちんが所狭しとひしめきあう、
博多の屋台文化の延長線上で、
仮設的な商業施設が広がる感じの方が、
おもしろくなかったかなと思いますが・・・。

仮設屋台それぞれのデザインを、
工夫してみるだけでもいろいろできますよね、
フォールリングチェアのように折りたためて、
屋台のように動く建築とかもできるわけだし・・・。

新店舗をお考えの方、
大型商業施設をお考えの役員の方、いかがでしょうか?

キャナルシティ(設計:ジョン・ジャーディ)の中を通って那珂川の方に向かう。
ここは・・・

ナムジュン・パイク氏の、
TVがずらりと並べられた作品
(Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix)のある吹抜け空間。
ここでは、ナム・ジュンパイクの大作と、
元気いっぱいに走り回る子供たち、
日曜ぐらいゆっくり一人で過ごしたいと思っているに違いない
疲れた顔のお父さん達を見ることができます。

キャナルシティを出て、博多川沿いに歩いていくと・・・

ホテル イル・パラッツォが、
どうだと言わんばかりに胸を張ってます。
アルド・ロッシ氏の設計です。

内部がすごいと人伝に聞くのですが、
まだ入ったことがありません。
建築やってて見たことないじゃ話になりませんね、
恥ずかしいことです。

天神、大名の街を一通り見てまわり、
本屋・ショップなどをチェック。

警固の商店街をぬけて・・・

筑紫女学園の前に建つ五島へ。
柿沼守利氏の設計。

見てのとおりまっくろな外観に、
植栽が映える建築。
近づいて外壁をよく見てみると、
彫刻刀で彫り出したような模様がびっしりついている。
何度みてもいい建築です。

桜坂まで足をのばして・・・

ぐねぐねした道と高低差のある土地・町並みを堪能したら、
再び来た道を今度はルートを変えて引き返します。

昼はとっくに過ぎてお腹がすいていたので、
親富孝のココ壱で牛しゃぶカレーを食す。

黒川紀章氏(都知事選に立候補した人としてしか知らない方へ、
この方は建築界では大のつく先生です。
決して変なおじさんではありませんので・・・、
若尾文子さんの夫でもありますし)の設計、
福岡銀行本店をみて都市の庭を体験したら、
そのまま中洲方面に歩いてアクロス福岡へ。

アクロスは日本設計竹中工務店・プランタゴの設計。
時間のある方は、
建築そのものが緑化された棚状の庭を散策されたし。
屋上からは博多湾が望めて気持ちいいですよ。

天神中央公園の芝生で
犬と戯れる子供達を見ながら少し休憩したら・・・

西中洲の河庄へ。
吉村順三氏の設計。

約半世紀経過した今でも、
見てのとおり古さを感じさせないデザイン。
吉村流に言うなら、
全体のプロポーションがいいんだよ、となるかな。

ちょっと疑問なのは店舗の上にのっかった住居部分、
不思議な感じになっているような・・・。

河庄もイル・パラッツィオと同様、
内部空間を体験したことがない、
と言うか体験する身分ではございませんと言うのか・・・、
つまりは金額的に高くて入れませんと言うこと。
しかし、建築やってて見たことないは致命的。
ランチタイムならトライできるか。いえ、トライします。

ちょっと飛んで御供所町へ。
たくさんのお寺のある御供所町は、
古い町並みのおもかげがみられる。
なにより、時が流れているという感覚があじわえる場所。



昔の銭湯。
もうやってないのかな?哀愁が感じられます。
健康ランドにはないコミュニティの場。
内部も見てみたい。


雨に降られながら描いたスケッチ。
白水たばこ店、タバコ屋さんですね。
間口が狭く奥行きが長い敷地、
いわゆる鰻の寝床いっぱいに建てられた建物。

パッと見て、これでもかときりかえす屋根のかたちが
おもしろいくて思わずスケッチしてしまう。
いくらいい建築と言われているものでも
自分がおもしろいと感じていなければ、
やっぱりスケッチしようという気持ちが湧いてこない。
なんとなく好き、なんとなくおもしろいという感覚の中に、
人が持っているもっとも本質的な何かが隠されているように思う。
そこの所を大切にしてスケッチを続けていきたいと思う今日この頃。

あまり長々と書いたら
みなさんに読んでもらえないのではという思いから、
だいぶ端折って私のぶらり散歩のあらましを書いた次第ですが、
なになに、長すぎるですと!
これぐらいでへこたれていては、
あなたには建築やる資格なぞありませぬぞ。
えっ、それなら建築なぞ結構とな?
建築に対して少しでも興味が出れば、
あなた、高いお金だして美術館に毎週通わなくてもいいのですよ。
こうやって、外でぶらりするだけで一日楽しめてしまうのですから・・・。

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