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2014年8月 7日 (木)

天井の高さ

僕たち人間は相対的な感覚を持っています。
簡単に言うと例えば
冬、お風呂に入る時
湯船に手をつけると
こんなのに入ったらやけどするぜ!
と思うぐらい熱く感じますよね。
そこで、水を足して入るわけですが
湯船に浸かり少しすると
今度は逆に、少し水を入れすぎたな
ぬるくなっちゃったな~
っとなるわけです。
これが相対的感覚の分かりやすい例で
自分の体が冷えていたから
お湯との温度差が大きくなり
余計に熱く感じるという理屈。
その感覚の特性を利用して
僕たち設計者は、限られたスペースが
なるべく広く感じられるように試行錯誤します。
人が長い時間滞留するような部屋
(リビングやダイニングなど)に
物理的なスケール以上に開放感が感じられるよう
例えば、廊下などの天井をあえて低くしたりします。
そうすることによって廊下から居室へ入った時
居室の天井をそれほど高くとらずとも
相対的にゆったりとした空間が感じられるわけです。
他にも床座の和室などは、当然座ったり寝転んだりして
リラックスするわけですから
その姿勢の時に、いかに居心地が良いか考慮の上
天井の高さを決めます。
うーん、ただ、このような話をしても
理解されないことも多々あって
特にお年を召したおじいちゃんやおばあちゃんの世代の方は
天井は高いほど良いと思っている方も多くて・・・
(大工さんも然り)。
それから、こちらは問題外ですが
設計者の中にも全室一律の天井高を採用する方もいて
(あえてそうする理由があればそれはそれでいいのですが)
僕としてはその感覚に驚いちゃうわけですが・・・
(茶室などを見よ!先達がいかに変化に富んだ天井を考え
豊かな空間を築いてきたかを)。
でも皆さん、皆さんがよく目にする
新聞の折り込みに入ってくる建売住宅も
大半が一律の天井高なんですよ~。
せっかく何千万という大金を使う一生に一度の大きな買い物。
見学される時は、天井の高さもチェックし
また、営業の方にもなぜにこの天井の高さなのか!
っと問いただしてみてくださいな
(たぶん、これといった返答はなく
嫌な顔をされるのが落ちでしょうが・笑)。

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コメント

空間って、おっしゃる通り居住性にとても影響すると思います。
ちなみに私の感覚は、平面的に小さければ高さはあまり必要なく、大きければ高い方がいい、です。
スペースがもったいないな~って思うようなアトリウムありますが、居心地は抜群にいい。東京の新築ビルはエントランス等、空間が広がっているので好きです。

投稿: キハ58 | 2014年8月 7日 (木) 22時00分

キハ58さん
コメント頂きありがとうございます!
おっしゃるとおり
平面とのバランスなど
その空間がどのように使われるのか(住宅なのか公共施設なのか等)
そこで、どのような動作が行われるのかなど
(人体を基本としたヒューマンスケールですね。
キハ58さんは電車にお詳しいので、その内部空間の
人体を基本とした無駄のないスペースをイメージされると分かりやすいでしょうか)
全体との兼ね合いが肝となってきます。
コルビュジェもライトもカーンも然り。
名作といわれる建物はすべてこのプロポーションが抜群です
(プロポーションと言っても女性のことではないですよ・笑)
そのような積み重ねがなされた上で
僕らは無意識の内に居心地の良さを感じるというわけですね♪

投稿: 川﨑義則 | 2014年8月 8日 (金) 07時19分

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