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2017年7月

2017年7月28日 (金)

車で8時間、京都・大阪へ④

御蔵山の家も見ることができたし、
さて帰ろうか、
また車で長時間走らねばならないことだし…
と思ったのだが、
せっかくだからまだ他に見とかないと
いけないものはなかったかなぁと。
(もう長々と建築の話ばかりされて飽きたよ。
すみやかにお帰りあれ!
という声が聞こえてきそうだが

そうだ!
あの建物があったな。
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そう、2011年に京都市が
舞台機能の向上を理由に
改築を発表して以来、
専門家はもちろん市民も巻き込んで賛否両論、
多くのシンポジウムがひらかれ、
市民にとっての建築とは一体何なのか
話しあわれたあの建築。
戦後モダニズムの代表作として建築学会賞、
DOCOMOMO100選にも選ばれている
前川國男氏が設計した京都会館です。
2016年1月リニューアルオープンした
京都会館あらためロームシアター京都
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前川氏がコンペ案の説明として
東山に囲まれた平面的な公園、
水平的な性格を有する疎水の流れ、
周辺の建物のボリュームを考慮すると
巨大なマッスの高層建築物は不釣り合いとして、
極力ボリュームを抑えた勾配屋根を採用したと。

その環境との調和が
内部機能を充実させるということだけで
反故にされていいものかと。
長年市民に愛されてきた建物の持つ記憶を、
そう軽々と壊してもらっては困ると。
そして皆の建物なのに
半分以上壊すことを基本方針として
話が進められた後、
公表されるとは何事かと。
プロセスの順番が違うではないかと。
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確かに日本は、
あまりにも軽々と建物を壊す傾向がある。
古いものには古いものしか
持つことができない価値があると、
皆知っているはずなのに。
これはどうしたことだろう?
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ただ今回、限られた時間のなかで
僕が体感して思ったことは、
旧京都会館とはもちろん比較することは
できないが、基本設計を担当した
香山壽夫氏が熟考に熟考を重ねた末に
出したかたちであると強く感じたことだ。
前川氏の考えを可能な限り自己に引き寄せ、
導き出した答えだと。

詳しく知りたい方は、
香山氏自身の言葉で聴いていただきたい
「香山教授の建築炉辺談話 第6回」

↓このあたりがキモの部分ですね
(いま、ウンウンと頷かれている方、
なかなか分かってますね~)

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↓そして最も豊かな空間はココ。
この位置から眺めるこの空間の流れ♪
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コルビュジェを思わせる
ごつくて丸みを帯びたプレコンの手すり。
FBでアップしたところ、
ある方が流しそうめんができそうですねと。
確かに!
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東京文化会館とリンクする
力強い庇とプレコン手すりの
はね出しの納まり。
磯崎新氏流に言うなら「断絶」でしょうか。
カッチョイイですね~!
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↓個人的には裏側勝手口の
このあたりのプロポーションがお気に入り。
潔さが感じられるでしょ。
前川氏独特の
打ち込みタイルの深み、奥行き。
ウーン、味わい深い
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↓そして、隣の細見美術館もスナップ。
こちらは大江匡氏の設計。
雰囲気ありますよね。
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そしてロームシアター内の
オシャレな蔦屋さんにもちょこっと立ち寄り、
時間ぎりぎりまで歩きまわって
平安神宮を遠くに眺めつつ
後ろ髪を引かれる思いで
再び車で長い長い道のり…。
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その後数日続くこととなる
寝違えと似た首の痛みの
おみやげ付きでしたとさ
おしまい☆

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2017年7月25日 (火)

車で8時間、京都・大阪へ③

さてさて、今回の旅行の目的は
これだったんです。
このために来たんです
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吉村順三設計事務所の設計、
御蔵山の家です。
ずっと一度体感してみたいと思っていた
個人的な思い入れの強い建築。
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2010年だから今から7年前ですか
(月日が経つのは早い!)、
吉村順三記念ギャラリーで催された
「御蔵山の家」展を観に東京にも行きました。
何十という間取りのスケッチが重ねられ、
中心にコアをもってきているプランなど
考え得るありとあらゆる可能性を求める姿勢に
圧倒されました。
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この小住宅にここまでやるかと
(同じころ、俵屋などの大きな建物も
しているんです。
規模の大小、予算の多寡で仕事の姿勢を
変えないんですね)。
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第1期~第3期にわたって
家族構成の変化とともに増築されてきた、
言ってみれば吉村流のメタボリズム建築。
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手前側に1966年の第1期、
その約5年後に向こう側の1階部分が第2期、
その2階部分が第3期
(第3期の設計は石井修氏。現場監理は
竹原義二氏が担当)。

当時、坪17万円ほどの
ローコストでつくられたとはいえ、
1つのボイラーで温水床暖と給湯をまかない、
しかも暖炉までついているという
練りに練られた住宅です。
なんでも4人の担当者が

2年以上の歳月をかけたと!

延床53.46㎡(第1期)という最小限のスペースを
無駄なく利用するため、
間仕切壁及び間仕切り戸(しかも枠なし)が
なんと24㎜の耐水ベニヤ1枚でつくられている。
行き止まりをつくらない回遊性、
ひとつ屋根の下の気持ちが感じられる
限りなくワンルームに近いプラン。
簡素で美しく、設備の工夫も含め全体が
合理的にまとめられています。
中村好文氏いわく
「あのローコスト住宅の
経済的なプロポーションのよさは
本当に見事でした」とのこと。

でもね…、
最後の最後に落とすようで
なんとも言い難いのですが、
この良さは写真には写らないですし、
外観も至って普通でしょ
(だからこそいいんですけど)。
だから建築畑の人間には
すんご~くウケがいいのですが…
妹が写真を一瞥して一言
「なんか公衆便所みたい」って…
(恐れ多くもなんっちゅ~ことヌカすかっ!

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2017年7月22日 (土)

車で8時間、京都・大阪へ②

茨木の家(設計・横内敏人建築設計事務所)
を見た後、京都駅へ向う。
相変わらず人が多いですね~。
しかも海外からの観光客の多いこと。
祇園祭の期間とはいえ、さすが京都です。
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京都駅は何度か見に来ているので、
ざっとひとまわり。
もう何年も前からですが、
色がオリジナルから
塗り替えられているんですよね。
竣工当時はもっとカラフルだったんです。
僕は昔の方が色のメリハリがあって
好きだったんだけどなぁ。
全体的にグレーで少し地味な印象に。
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景観論争の先輩、京都タワーもライトアップ。
京都市民の中では今も賛否両論あるでしょうが、
海外からの観光客には大人気ですね、
京都駅も京都タワーも。

さて雨も強くなってきたので、
夕飯をとってホテルに向うことに。
ところがですね、この夕飯をとるのに、
これといったところがなかなか見つからなくて。
僕の探し方が悪かったのかもしれないが、
神戸牛のステーキやら串カツやらはあるのだけど、
京都に来て神戸牛食べるのもなぁ・・・
って感じでしょ。

あっちこっち歩き回って結局入ったのは、
大通りから少し入ったところのバル。
京都になんら関係ないけど、
雰囲気が良かったので、
まぁここにするかと。

トビウオのカルパッチョ、
岩牡蠣に白ワインをグラスで3杯。
白ワインは
ドメーヌ・デュ・コロンビエのソーヴィニヨングリと
クラレット・ド・カンティノのカベルネ。
まだ飲んだことない
珍しいものを選んでみたんだけど、
どちらも飲みやすくおいしかった
ただね、バルという割には少し高いのね、値段が。
6千ちょっと、まぁ観光地だしこんなものかな。

9時過ぎチェックイン。
白井晟一のS邸を
東京に見に行った時
にも
泊まったファーストキャビン。
少し広いカプセルホテルです。
寝るだけだからここで十分。
清潔だしスタッフの方の対応もいいですしね。
っで、いつものようにスケッチ
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寝る前に済ませる予定だったが睡魔に勝てず。
朝5時に目覚め、
コンベックスで物音たてないように
気をつけながら採寸

身支度をちゃちゃっと済ませ
7時前チェックアウト。
今回の一番の目的、
今日はあの有名な住宅建築を
じっくりと味わうためにも急がなきゃ・・・

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2017年7月19日 (水)

車で8時間、京都・大阪へ①

早朝、鳥栖を出発。
車で京都・大阪へ
ぶっ続けの運転は不注意のもと、
事故のもと、1.5Hごとにトイレ休憩をはさみます。
1
にしき堂の生もみじなど、
その土地土地のお菓子を食べながら、
おいしいコーヒーをすすりながら♪

何しに行くって?
訊くだけ野暮か?
もちろん、建築を見に行ったわけです。

まず向かったのは、
徳田英和設計事務所さんの茨木の家。
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事前準備で平面・断面は頭に入っているので、
内部を想像しながら。
いつものように住んでる方のプライバシーに気を配りながら、
嫌な不審者にならないように前を行ったり来たり
AC室外機の位置など裏側までじっくりと観察。
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玄関アプローチ。
このさりげない自然な導き方、いいですね~。
グレーの小波スレートに
キャンティで突き出された軽やかな鉄板庇。
玄関は確かNドア(アイランド・プロファイル)、
木建具の色がリズミカルなアクセントに。
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少し離れて高いところからも観察
宮脇壇氏の言う”まずは高いところにのぼって”
というやつですね。
伊藤ていじ氏の言うアーバンテクスチャ、
原広司氏の言葉で言うなら”離れて立つ”かな)。
集落のなかでの立ち姿、その全体のなかの部分。
それにしても物見からの視線の抜けが
気持ち良さそうですよね。

さて、人さまの家なのであまり長居はできませぬ。
ジロジロと見られる方の身になると、
20~30分ぐらいが限度でしょう。
もう少しいたいという気持ちを抑えて次へ。

お次も同じく茨木の家。
北西へ7.5キロほど。
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スキっとした宝形屋根が見えてきましたよ。
横内敏人建築設計事務所さんの設計。
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先端シノギの立ハゼに屋根と
一体となった樋がつくりだすシャープな軒先。
立面に一本の水平線がサッと引かれ、
凛とした外観と陰影による奥行き。
煙突状の通気及び採光窓がどことなくユーモラス。
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南側に池が広がる絶好のロケーション。
平屋だからこそのボリュームに
地からはえてきたような外観。
植栽に見え隠れする屋根が
浮いているように見えますね。
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池の向こう岸から南側を望む。
軒吊りのすだれがいい雰囲気です。
白井晟一氏の雲伴居や
篠原一男氏の白の家のイメージがふと浮かんだり。
夕闇せまる18時ごろ、
そんなことをゴニャゴニャ想像しながら楽しむ建築探訪

さて、そろそろ京都へ向かいますか…

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2017年7月14日 (金)

プリンター壊れる

なぜか突然、
A3プリンターの電源が入らなくなりました
1
メーカーのサポートに書いてあるように、
電源ボタンを押したままコンセントを
差し込んでみたものの反応なし。
図面用のプリンターとして3年ほど前に、
いろいろついてる複合機で
しかも安いってことでエプソンから鞍替え。
写真用のプリンターはキャノン(A4まで)のが別にあるので、
ほぼA3モノクロプリントでしか使用していなかったものの、
1年たったころからたびたびインク汚れ&インク詰まりエラーが
出るようになってきてとうとう壊れてしまったらしい。
わずか3年で!
ちょっと早すぎやしないかい

(だいたいこれぐらいの寿命なのかなぁ?)

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2017年7月 4日 (火)

メンテして愛着アップ

照明シェードのメンテをしました。

興味のある方なら
このかたちをパッと見て
すぐ分かるのではないでしょうか。
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イサム・ノグチのデザインで
岐阜の老舗オゼキ制作のAKARI
モデルは26Nです。

幾何学的なかたちに竹ひごが組まれ
美濃和紙がはられています。
明かりをつけていない時でも
彫刻的な緊張感があって
インテリアとしてもGOOD

サインの上の所が少し破れていますよね。
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かたちがかたちだけに
はりかえは難しいようなので、
自己流で簡単に補修しましょうというわけです
(補修できないようなものは
シェードのみの販売があります)。

メンテの材料は
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なるべく薄い和紙と水で溶いたノリ。

まずは和紙を破れている大きさに応じて切るわけですが
ここでコツをひとつ。
それはハサミで繊維を切らないで、
筆に水をつけて紙に大きさの目安を描いて、
和紙を柔らかくしてから
手でちぎるようにして切り抜くということ。
そうすることで裏からあてた紙が目立ちにくく、
より自然な仕上がりになりますよ
(まあ、いくら薄い和紙と言っても
重ねた分だけ厚くなるので、
よ~く見ると分かりますけどね。
そこは素人の自己流メンテなので
細かいことは気にしない気にしない

はい完成。
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メンテすると愛着アップしますよね

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