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2017年9月

2017年9月15日 (金)

東京・埼玉へ④

さぁ~て、外に一時避難?してと…。
まずは書斎側からスナップ
Aa
美しいですよね
軒先が折れ曲がりつつ、スーッと奥にのびていくさま。
雁行プランと言って
雁が編隊をつくって飛ぶところからきているんですが、皆さん御存じの桂離宮が代表的なもとのとしてよく取り上げられますね。
Bb
このように奥へと連なりながら平面をずらすことで、南面するところが多くなるでしょ。
そうすると、おのずと日当たり、眺望、通風(通風はもちろん北側にも開口が必要ですが)で有効ですよね
Cc
生活の知恵ですね(言わずもがな、広いお庭をお持ちの方でないと不可能ですが…)。

はい、今回の見学会では宮脇檀建築研究室の元スタッフ、建築家:椎名英三さんのミニレクチャーも目玉の一つ。
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本当は1回だけの予定だったみたいですが、見学者の予想以上の多さで2回催されることとなりました。
僕は一回目はスルーして、その間に人が少なくなった部屋を見学、2回目のレクチャーを聴きました。

さすがは宮脇さんのそばにおられた方、話がおもしろくてあっという間でした。
以下箇条書きにすると…

・今は周りの景観がだいぶ変わってしまってなかなか想像しにくいが、この住宅は周囲を濠に囲まれたうっそうとした鎮守の森のようなところに建っていた。
この敷地の綿密なサーベイの上で、このようなかたちになっている。
・この住宅は1983年に竣工しているが、宮脇さんらしさが見られる木造+RCの混構造であり、これ以後、宮脇さんは都市計画や住宅地の計画の方に目を向け、住宅をつくることから離れていった。
よって、中山邸が宮脇さんの作品と言える最後のもので、これ以後はめぼしいものがない。
・宮脇さんが混構造を見出したのは、多摩川沿いに今も残る1971年竣工のブルーボックスハウスがきっかけ。
ここのクライアントは、1964年の東京オリンピックの一連のポスターで有名な写真家:早崎治さん。
その打ち合わせの席で、早崎さんが宮脇さんに「もし、ここに柱を立ててつくったら、君も俺も笑いものになっちゃうぜ」と言ったことで、宮脇さんの選択肢が絞られた。
それであの大斜面にRCのボックスを半分埋め込みつつ、半分はキャンチではね出して浮かす断面となった。
初めはすべてRCでつくることになっていたが、少しでも構造的負担を軽くしようと、ボックス内部は屋根も含めて木造に変更になった。
だから内部は、コンクリートブロックを使用している風呂場以外、すべて木造となっている。
このような流れで、期せずして混構造は宮脇さんに見出された。
その後、宮脇さんは混構造のコンセプトを同じく1971年竣工の松川ボックスで整理して、1979年竣工の有賀邸へと発展させていくこととなる。
・有賀邸は皆さんご存知ですか?
宮脇さんの言い方だと、T字型のRCのボックスは槙さん(槙文彦)で、そこから軒先が斜めに出ているのが村野さん(村野藤吾)なんだと。
これを合わせてやった人はまだ誰もいないんだと言っていた。
・ここに来て発見したんだけど、中山邸は混構造の見せ方として中途半端になっているところが一部見受けられる。
例えば、居間のプラスターで塗られた壁の部分。
確かにプラスターの白と木の色は相性がいいのだが、RCは面として木は線材として見せるという混構造としてはアウト。
隣に木造の和室があるのだから、壁の上部をガラスで透かしてワンルームで見せるなどいろいろ方法はあったはずだが…。
このあたりに宮脇さんが人として非常にやさしかったというのもあるが、建築としては甘さが見られる。
もし僕がまだ宮脇さんの元に居たら、「宮脇さん、これ違うよ!」と絶対言うでしょうね。

レクチャーが終わると、気持ちですが少し人が減ったような気が。
混み過ぎて座れなかった居間のソファにどっかと腰かけ、ふぅ~っと一息
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斜めに抜けた視線の先に、南庭の緑と明るい陽射しが。
暗い方に身を置き明るい方を眺める状態は落ち着きますよね

左に視線を移すと奥に暖炉、一体となったトラバーチンのベンチ、その向こう側には中庭。
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フローリングはナラの乱尺張りです。
日焼けと染みで結構傷んでいますね。
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たまに職人さんのなかにも居られるのですが、この乱尺張りはりゃんこ張りに劣るものだと勘違いされている人がいるんですよ(現場で話をしてるとすぐ分かるんですよ、プロのくせにおぬし知らね~なってね)。

乱尺張りの方がつなぎ目の位置や色柄の取り合わせなど、考えながら仮並べして張らなければならないので手間がかかりますし、自然なランダムさを出すためには職人さんのセンスが問われるんです。
張り上がりの雰囲気も自然な無垢板の感じが出て、整然としたりゃんこ張りにくらべてやわらかい印象の仕上がりに(もちろん、りゃんこの方が私は好みって方も多いですけど)。

それから上の写真↑でもう一つ言うと、足元に通気のための窓が見えますよね。
中山邸ではピクチャーウインドゥに通気をプラスする考え方の建具が要所要所に見られますが、実際に使ってみると誠に使いづらいものもあってですねぇ。
椎名さんも足元の通気窓を開けながら、「これは使いづらいよね」と言われていた

まずしゃがみこんで、手前側に突き出してくる網戸を腕で押さえながら、奥のガラス戸を外に突き出すという開け方。
おまけにガラス戸は、20センチぐらいの長さのキャビンフックで、つっかい棒のようなかたちで留めねばならぬ。
ホイトコ使って処理するわけにはいかなかったのかな?

もし誰か他の人が同じような処理をしていたら、宮脇さんは雑誌のコラムでユーモアたっぷりに揶揄したでしょうね~。
「ちょいと○○君、この複雑怪奇な建具の開閉方法、吉村さんのワンフィンガータッチの考え方を少しみならったらいかが…」ってな具合に

居間の勾配天井頂部の空調のリターングリル及びステンレスのタイバーを米松で覆って見せる納まり。
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和室縁側から居間への回遊動線。

ステップを浮かして見せるところもぬかりなしって感じですね。Ii
人が多かったので余計に回遊性のありがたみが分かりましたね。
吉村順三設計事務所では丸三つと言って、丸が三つ以上書ける平面を模索したのだと奥村まことさんがブログで書かれていました。

居間北側の通路を通り食堂へ。
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キッチンの突き当りの窓まで見通しが利くようになっています。
ちなみに上部に見えるのは空調の吹き出し口。

はい、こちらが2間×1.5間の食堂。
居間の天井が目地合せでこちらまで延長。
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天井高が約3m~2.1mと抑揚がつけられています。
中庭に向かって大きく開いているのでかなり明るい。
Ll
照明器具のペンダントは竣工当時と変わっていますね。

変わっていると言えば、食堂にキッチンのRCボックスが入り込んで見えるように、図面から変更になっていました(2つ上の写真の左上のところ)。
キッチン周りの寸法や裏動線の廊下の収納部など、現場で変更をかけている箇所がけっこうあるみたい。
宮脇さんが現場でギリギリまでジタバタしているのが目に浮かびます。

そしてキッチン。
居間から見える突き当りの窓が正面に。

長手方向奥行きが芯々で約4.3mほど。
Mm
奥まで行って振り返ると↓
Nn

っで、キッチン~玄関を結ぶ裏動線。
Oo
ここの天井高が1.9mで一番低かったかな。
図面では東西に開き戸がついていて、中庭と外部に出られるようなっていますが、実際は棚と収納に変更になっていました。

そして玄関横のお客さん用トイレ。
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宮脇さんの言葉を借りると、客用トイレは「小ぎれいにつくって、タオル、花を置く台、エルメスの石ケン」とのこと(エルメスの石ケンとつけくわえるところが宮脇さんらしいなぁ)。

最後に、この住宅の軸線ともなった今はなき長屋門跡から。
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中山邸に14時前までいたので、滞在時間約3.5h。
あぁ~、もうこんなチャンスはなかなかないぞと、ウキウキしながら見学させてもらいました。
宮脇語録の「プライバシーを持つ出窓、朝日の当たるダイニング、南北通風は必ず取れる、端から端を見通す、いらっしゃいませと開く玄関、天井高の対比、そして土地の秩序に従う」などなど、頭の中でゴニャゴニャつぶやきながら、あぁなるほど~、これがあの考え方かぁと、一つ一つ納得しながら楽しみながらの見学

そして思いましたね、宮脇檀という建築家は本当に建築が住宅が好きだったんだなぁと。
こうしたらどうだろう?ああした方がもっと良くなるよと、たえず挑戦し現場でモノができるそのギリギリの瞬間まで試行錯誤を繰り返していたんだと。

最後に住宅地と駐車場に変化した周辺をぐるりと回りながら、往時の中山邸に思いをはせ後ろ髪惹かれる思いで帰途に。

帰りはバスで川口駅まで行き、そこから京浜東北線で浜松町まで。
飛行機の時間まで少し時間があったので、東京タワーの足元まで歩く
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増上寺と東京タワーをスナップ

先日、電気系統のトラブルで止まっちゃってニュースになったモノレールで羽田まで行き、夕食に天丼食べてお土産には定番中の定番、東京バナナ買ってと

飛行機はもちろん窓側の席とってあるので、羽田離陸から福岡着陸まで移動も旅の一部と、窓にへばりついて「寝るな、しゃべるな、本読むな」の宮脇ウェイ(ホントは少し本読んじゃったけど。本と言えば、宮脇さんって面白そう!と興味を持たれた方には、宮脇さんのエッセイをおススメします。僕が初めての宮脇入門で上げるならこれかな→『父たちよ家へ帰れ』)。

っと最後まで宮脇語録でしたとさ、おしまい☆

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2017年9月 8日 (金)

東京・埼玉へ③

ホテルチェックイン後、ちょいと腰かけ一休みしたら明日の準備。
まずは今日着用したパンツの手入れ。

Tシャツはさすがに嫌だけど、1泊2日ぐらいならパンツは連チャンで荷物を少なくする(下着も2日目は裏返せば履けるぜっていうツワモノもたまにおられるが、僕はそこまでは)。
ボトムスはそんなに汚れが目立たないが、この日はかなり蒸し暑く、よ~く見ると腰回りに汗染みが…。
タオルを水で濡らし生地を軽くたたくようにして汚れを拭取る。
その後、備品のファブリーズでシュシュっと消臭して干しとけばオッケー
同じくスニーカーもインソールを水拭きした後、消臭。

お風呂に入ってTV見ながらSNSに写真を1,2枚アップしていたら、あっという間に時計の針が1時を回っているじゃないですか!
明日は大事な見学会だというのに、寝不足じゃしょうがねぇと急ぎ就寝。

5時過ぎに一度目が覚めてしまうが(普段が朝方なので)、寝不足はいかんいかんと枕元の水を一口飲んで2度寝、7時に再起床。
ヒゲ剃って洗顔して身支度整えたら今日の目的地、埼玉県川口市へ出発

朝食は秋葉原駅のパン屋さん「ヴィ・ド・フランス」でパン+コーヒーでさっと済ませ、まずは山手線で日暮里まで。
そこから常盤線に乗り換え北千住まで行き、東武スカイツリーラインで草加へ。
草加駅前からバスで20分ほどで南公園にとうちゃこ。
バス停から歩いて5分ほどで目的地に。

着いたのは見学開始時間30分前だったが、もうすでに見学者と思しき人たちがちらほら。
せっかく早く来たのだからまだ人が少ないうちにと、見学料1,000円を払ってさっそく見学開始(主催者:住宅遺産トラストの会員さんは500円)。

おっと、何の見学会か言ってなかったですね。
はい、「中山邸 1983年/設計:宮脇檀建築研究室 最後の見学会」なのであります

今年9月に解体されてしまうということでこれで見納めというわけです

僕にとっては、宮脇さんの住宅の内部を見ることができるまたとないチャンス。
1カ月前に知り、これは行かねばと即決
「見ようと思うものしか見えない:宮脇語録」のだからと、古本屋から図面が掲載されている本を取り寄せて下調べ済み。

建築畑に居て、宮脇さんを知らない人はいないと言い切ってもいいぐらいの人(宮脇さんのお母さんも著名な方、アップリケ作家:宮脇綾子さん)。
また、建築設計と同じくらい執筆活動もされた方で、専門家向けのディテールの本から一般の方が楽しめる生活にまつわるエッセイ本まで、住宅と生活の結びつきを玄人素人問わず紹介した非常に有名な建築家であります。
惜しくもすでに故人となられ20年ほど経ちますが、その人気たるやまだまだ。
今回の見学会でも次から次に見学者が押し寄せ、金魚なら酸欠であっぷあっぷ、宮脇檀ブランドの底力を思い知らされました

さて前置きはこれぐらいにして、ではさっそく中へ。
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5メートル超の奥行きを持つ玄関ポーチがお出迎え。
もうここだけで豪邸感がひしひしと感じられるしょ。

それもそのはず、中山家はこのあたりの庄屋さんで、敷地がぐるりと濠に囲われ埼玉県保存木に指定されているような巨木があるようなお宅なのであります。
敷地面積は2,500㎡超で既存のどでかい長屋門、宮脇さん曰く、「それは優に通常の2階建住宅より面積も棟高も大きい」と土蔵があるという「僕の事務所の手がける住宅で、ほとんど考えられない稀有の敷地の広さ」とな。
(ただ、現在はすでに濠は埋められ住宅地と駐車場に、長屋門はアパートに…)。

宮脇さん曰く「いらっしゃいませと開く玄関」の内開き玄関ドア。
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そこはかとなく気配は感じさせつつも、あけっぴろげに中が見えないように格子で透かし戸当たりも同様の意匠とし、ピポットヒンジで持ち出して枠なしで見せる。
閉じれば一枚の大きな格子戸に見えるというこだわり様。

はい、玄関入って正面に見えるはハメ殺しのピクチャーウィンドウ
(竣工時は窓中央にくるように中庭にカエデが植えられていた)。
D
ただのハメ殺しではないですよ。
竪枠にスリットが切られ、そこで通気がとれるという仕掛け(のはずなのだが、何度も建具を動かそうと試しみたがビクともしませんでした。何らかの不具合で固定されちゃったのかな?)。

玄関ホールを左へ
(ほら、人が多いのが分かるでしょ)。
照明埋め込みの壁がせり出す。
このせり出し方も一定ではなく、アーチが弧を描くように徐々に幅広に。
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廊下を1.5メートルほど進んで左側、まず最初にある居室は書斎。
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インテリアはほぼ片づけられ、めぼしきは↑左下に写るイームズのラウンジチェアを残すのみ(なにその椅子?の方は検索を。ハーマン・ミラー製のものはイスには違いないが、もはやイスではない価格?)。
G
↑こちらも玄関ホールの窓と同じく、見るため(左)、通気のため(右)と区別されている。

はい、縦横ともに広々とした居間。
約3間×4間ありますね。

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南庭、北庭、中庭へと視線が抜けるとともに、おおらかな勾配天井に包まれている安心感も。
I
これぐらいのスペースがとれればコルビュジェのLC3も似合いますね~。
暖炉の火床と一体となったベンチもカッコいいなぁ~(この手法、吉村順三さんの建築で見たような)。

カッコイイと言えば「恰好よければ、すべてよし」は宮脇語録のなかでも有名なもの。
引っ越しして電化製品をそろえるとき、「映らなくてもいいからカッコイイテレビ持ってきて」と電気屋さんに言ったとか言わなかったとかいう伝説もあるし、宮脇さん自身も長身でスラリとした姿で、エルメスの動物柄シリーズのネクタイを好んで締めるようなオシャレさんゆえに、彼が教壇に上がると女子大生の黄色い声が飛んだとか、遅刻しそうな年頃の娘を(エッセイスト:宮脇彩さんですね)学校に車で送ると(車好きでジャガー・マークⅡ、ビートル、ミニ、カルマンギアなどに乗っていた)、その日カッコいいお父さんと学校で噂になるなど、その手の話がまことしやかに語られるような、傍目にもダンディでカッコいい男なのであります、はい(皆さんよくご存じの関西弁のオカッパ頭の建築家とは姿かたちが正反対、おっと失礼!)。

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経年変化による米松の色合いが何とも美しい

居間を抜けて奥に行くと、2間×2間の8帖+床・押入れ・仏壇Sの和室。
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打ちっ放しに和紙が貼られたモダンな床の間の壁。
なんでも外壁同様、白ペンキ拭き取りクリアラッカー仕上の計画だったが、ジャンカが多くて上手く仕上がらなかったため和紙貼りに変更になったとのこと。
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言い忘れていたけど、中山邸は鉄筋コンクリート造と木造の混構造
(宮脇さんおなじみの手法ですね)。
先に見た玄関、書斎は鉄筋コンクリート造(以下RC)の部分、居間と和室は木造の部分。
そして子供室↓は再びRC。
M
プライベートな個室はRCで囲い、居間などの公室は木造で透過させて外部と連続させて見せるというわけです。
構造的意味合いもあるのですが、まぁそれは置いときましょう
N
子供室は長らく使われていないようで、だいぶ痛んじゃっていますね。


廊下を奥に進んで家族用トイレ。
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入り口に向かって30度ふられた便器。
スムーズに導きたい気持ちが出ているのでしょうが、ここまでしますか?というぐらい芸が細かいですね~
っで便器に座ると左斜め前に三角のアルコーブが設けられ↓、収納S・奥行きを持たせるとともに視線と空気が抜ける。
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トイレ北隣の浴室も、一見しただけでよ~く練られたことがうかがえる開口部がついてますね。
Q
極端に低い浴槽立上りになっていて、洗い場の泡が浴槽に飛び散らないかい?と僕は思ってしまったのだがどうでしょうね

そして最もプライバシーの高い主寝室が、廊下突き当り一番奥にあります。
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宮脇さん曰く「プライバシーを持つ出窓」がデ~ンと正面に。
10,000Rのゆるやかな弧を描き、左右のガラリで視線を遮りつつ通気を確保、光は上部から落として間接光で室内をやわらかく照らす。
S
本で何度も見たことあるだけに、実物を前にすると「これはこれは恐れ多くも…」と水戸黄門の印籠状態になっちゃいますね(ちとオーバーね)。
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↑南西の掃き出し窓から↓北東側クロゼットの建具を一部ガラリ戸にして奥にルーバー窓つけて、はい「南北通風は必ず取れる」の一丁上がり(これも宮脇語録ね)。
U

さて、次は再び居間に戻って食堂・キッチンをと思ったのだが、何しろ前述したように増殖するように増えてゆく人人人…。
カメラ構えてもファインダーに映るは他人の後頭部ばかり
よし、ここでひとまず外へ出て外観といきますか…
【次回に続く】

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2017年9月 4日 (月)

東京・埼玉へ②

旧カニングハム邸を見た後、
その隣の
東京オリンピックのコンペを勝ち取り、
今や飛ぶ鳥を落とす勢いの隈研吾さん設計、
根津美術館もアプローチの所だけ見る
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さ~て、もう15時過ぎだ。
急いで次に行きましょう。

ヘルツォーク&ド・ムーロンの設計のプラダを横目に見て
(ほら、北京オリンピックのクモの巣を設計した人たちね)、
ギャルソン青山店を過ぎ表参道に出る。
そこから渋谷駅方面へ。

何かマリオンが騒がしくガタガタしている
建設中の渋谷ストリームが正面に。
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こういう光景見ると、アジアの都市に通じるパワーを感じますね。
良い悪いは別に、こういうのもありなんだぜと、
何でも飲み込んで受け入れる力とでもいうのでしょうか

渋谷駅から京王井の頭線で明大前まで行き、
京王線に乗り換え上北沢まで。
大きなケヤキ並木が並んでいる住宅街へ。
15
ちょっと離れて見る佇まい、なかなかいいですね。
N設計室の設計、上北沢の家です。
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思っていたよりも明るい色合いの外壁なんだなあ。
永田昌民さんらしくホント「普通」ですね、この姿
植栽と一体となったこの感じね。
当たり前のことなんだけど、予算のことなど上手くコントロールしないと
なかなか実現できないんですよね、この一体感は。
バランス、さまざまなプロポーションが納まるところに納まっているんです。

上北沢から明大前まで戻り、京王井の頭線で三鷹台まで。
だいぶ日が傾いてきたな、これで本日最後の一軒になるかな。
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うん、言葉要りませんね。
手嶋保建築事務所の設計、松庵の家です。
いいですね~
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普通なんだけど普通じゃないこの感じ、好きだなあ。
よ~く見るといろいろ見えてきて楽しい
軒先、ケラバの出の軽さに玄関庇の横ライン、
ファサードのポコッと出っ張った小窓のユーモラスな感じとやさしい表情。
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キャンチのアプローチに足元の植栽。
基礎立上りの打ちっ放し仕上も美しいですね
内部のルーバーで反射された
トップライトの光の落ちぐあいを見てみたいなあ。
フワッと生活を包むような穏やかな光なんだろうな、たぶん。
それから、この開口部をギリギリまで絞るところも大事なんです、
開口部の効果を最大限高めるためには。
なぁ~にも考えていない設計は、この開口部がだらしないんです
(っとこんなこと言っても、
一般の方はなに言ってるか分からないでしょうけど、
建築屋さんはウンウンとうなずいているはず)。

はい、建築探訪1日目はここで終わり。
さて暗くなってきた、どこに行こうかな。
とりあえず西荻窪駅まで歩き、中央本線で新宿まで。
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プレミアムフライデーとあってにぎわってますね~。

人ごみにもまれながら歩いていると、
そういえばアレが近くにあったはずだなと頭に浮かぶ。
アレとは渡邊洋治の設計、通称:軍艦ビルのことね。
歩き回ってさがすこと1hほど。
東新宿駅から東にちょっと行ったところにありました、ありましたよ
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夜でよく見えなかったけど迫力あるな~。
また、エントランスも独特なのよ
(もちろんオートロックで途中までしか入れないけど)。
21
カッコイイでしょ。
ウッディ・アレンの言葉がまたいいね
内部はどんなでしょうね~。
ちなみに1970年竣工です。
はい、ホントに建築はこれで最後。

新宿と言えば、皆さんどんなイメージ…?
僕は新宿と聞いてすぐに浮かぶイメージは、
森山大道さんの写真なんだな
(森山大道って?の人はこちらを→MORIYAMA DAIDO「NEAR EQUAL」
そのにおい、空気感を感じるために歩いた、路地を歩き回った。
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そんで、ゴールデン街も行ったしね。
23

夕食は20時過ぎ、沖縄料理屋さんにて
(なんで沖縄って?理由は特にないです。
ソーキそばがただ食べたかっただけ)。
久しぶりに食べたソーキそば、おいしかった~
っで21時過ぎまで歩き回って、
ホテルがある秋葉原に着いたのが22時過ぎ。
今日も頑張って歩いたなと自己満足(しょうもないなぁ~
に浸りながらスマホを確認したら、42.8キロだとな。
うん、満足満足フフフッ…で1日目終了で~す

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2017年9月 3日 (日)

東京・埼玉へ①

先日、東京と埼玉に行ってきました。
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スカイツリーにのぼって東京ソラマチで水族館を楽しんだ後、昼食。
それからお台場でフジテレビを見学して、
ライトアップされたレインボーブリッジの夜景を眺め、
夕食は「レストランカレス」でイタリアン。
2日目は朝からディズニーランドで隠れミッキー捜しつつ…
な~んてね、絵にかいたような観光をしてきたわけがないよね

もちろん、いつものように建築を見に行ってきたわけであります、はい。
今回は僕がぜひ見たいと思う建築の見学会が催されるということを知り、
すぐに飛行機とホテルを手配。
古い雑誌を取り寄せて事前に下調べも済ませ、
A
周辺の見たい建築もピックアウトして準備オッケー。

1泊2日で行ったわけだけど、
朝一のまだ人が少ない時を狙って見学したかったので、
東京に前日入り、2日目に見学会の開催地・埼玉へ向かうことにする。

っということで1日目は6時半ごろ家を出て、
福岡発羽田行きの飛行機で1.5hのフライト、
(予定通り、富士山が見える側の席
JAL 富士山どっち?
1
10時半に羽田にとうちゃこ。

さあ、もたもたしてると時間なくなるぞと、
京急空港線で蒲田まで行き、少し歩いて東急多摩川線に乗り換え、
多摩川駅まで。
そこから歩いて田園調布の住宅街へ。

さてさて見えてきましたね、

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吉村順三設計事務所の設計、
田園調布の家です。
1971年の竣工なので、もう半世紀近くですね。
3
写真集で見ていた印象より小さくみえます。
それにしてもすっきりとモダンだなぁ~
キャンチで軽快に浮かせた食堂に原色でペイントされた玄関ドア。
また、内部がすこぶるカッコいいんですよ、まっ白で
(もちろん、見れないけど)。
原設計復活プロジェクトで理想的なメンテが施され受け継がれていますね。
いいものは時を経れば経るほど良くなるんです。
まさしく本物!なんです。

 

次はここからほど近いところに建つ住宅へ。
向かう途中に、なかなかプロポーションがいいお宅発見。
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軒が低くおりてきてなじんでますよね。
玄関横の松がインパクトがあっていいです。

 

はい、見えてきましたよ。
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宮脇檀建築研究室の設計、
Choiボックスです。
竣工は1984年なんでまだ築30年ちょっとですね。
もっともっと長く住み続けてもらいたいけど、
都市部は何かと維持するのが大変でしょうね。
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僕はこのお宅のキッチン・ダイニングのつながり方が好きなんですよ、
絶妙な距離感でおさめてあって。
リビングのオンドル紙のハイサイドライトに照らされたやさしい表情、
その穏やかな光に包まれた感じがまたいいんだなあ

 

田園調布駅まで歩き、東急東横線で中目黒まで。
歩きながらコンビニのおにぎりとコーヒーで昼食。
次は集合住宅です。
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吉村順三設計事務所の設計、
ヴィラージュ目黒です。
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まわりには大使館が建っていてリッチな雰囲気たっぷり。
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このスペイン瓦の色合いも、この異国情緒あふれる空間にぴったり。
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1979年竣工なんで、僕と同じ歳ですね。
戸数は、わずか5戸(メゾネットで延床≒100㎡)。
こういうところって貸料いくらなんでしょうね
(ちょっと訊くのが怖いな)。

 

そこから3キロちょっと、根津美術館のあたりまで歩く。
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アントニン・レーモンドの設計、
旧カニングハム邸です。
レーモンドは吉村順三さんのお師匠さんですね。
どこがいいの?とお思いでしょ
内部の雰囲気がいいんですよ~
(中は見れないから、ネット検索してみてくださいね)。
レーモンドがよく使う合板のモノマテリアルな感じと艶を帯びた挟み梁の感じがね、
独特なんですよ。
あの、ほの暗い光の感じも。
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お世辞にも外観は写真映えする建築ではありませんけどね。
竣工は1954年。
実物見たらわかりますけど品があるんです、品が

 

次回に続く…

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