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2018年12月

2018年12月29日 (土)

大分へ

大分へ磯崎新さんの講演を聴きに行ってきました。
いつものように講演前に建築探訪もしちゃいましょうと自転車も持参。
久大線ゆふ1号 8:14発にて出発
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先日の熊本行きの時には本を忘れてしまったが、今回は読みかけの本を2.5hほどみっちり読めました(足元もみっちり詰まってましたけどね、JRさん自転車置き場お願いします
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11時前に大分着。
自転車を組んで大分市情報学習センターへ。
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学生のころから磯崎作品が九州に多いということで意識して見てきましたし(それからあまのじゃくなので、周りに安藤忠雄派が多かったことも大いに関係あり)、鹿島出版会の学生にはちょっと高いハードカバー本も「空間へ」から「アントロポモルフィスム」までは揃えて読みました。
しかしここは、まだ行っていなかったのね。
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駅から少し行かないといけない立地なので自転車で来てちょうど良かった。
もう来年で築40年なんですね(僕の歳と同じなんだなぁ)。
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事務所で見学の旨を伝えると快く見せていただけました。
入るとすぐに閉鎖的な外観と対照的に、高さが強調された細長い吹き抜けから拡散された自然光が落ちてきます。
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このころの磯崎作品って感じで鮮やかな色が使われていますね(たしか現・西日本シティ銀行本店の応接室でも壁面を黄色にして「黄色はキチガイの色だ!」と偉い人から言われたとか本に書かれていたような記憶があります)。
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事務局の方に少し案内していただきましたが、これはよく言われることなのですが「建築家の作った建物は使いにくい」と一言
天井懐を横引きさせた排水管による漏水と、空気抜きのない天窓による結露がひどいということで、その状況を見せてもらいましたが確かにおっしゃる通りでした
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時代を感じるスチールサッシのディテールも味わい深い。
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開けたり閉めたりして写真を撮っていたら人が入ってきて不思議な顔でこちらを…まぁトイレの中だから
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磯崎さんおなじみのヴォールトとモンローカーブ。
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このカエルの顔のような外観を見ているとなんか教会のように見えてきますね。
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他にも回ろうと思っていたのですが、もうそろそろ会場に向かわないといい席に座れないなと切り上げてアートプラザへ。
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途中、一面花に覆われた外壁をスナップ☆
これを維持するのは大変だろうな、見てる分にはきれいでいいが。
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旧・大分県立図書館、現・アートプラザにとうちゃこ
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昼ご飯を食べる前にとりあえず下見をしとこうと中に。
あっとビックリ、もう結構な人だかりが
先着200名なんで早めに並ばないとなと思ってはいたけど、こんなに早く聴衆が来ているなんて~。
しょうがないので昼飯抜きで並ぶ(水を持っていなかったのは痛かった
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その成果?あってけっこう前の席に座れました
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磯崎新さん登場。
ナマ磯崎さんを見るのは20年ぶり。
早稲田バウハウスで佐賀に来られた時に初めて見たのが大学3年の夏でした。
1931年生まれなので87歳ですね。
背筋がピンと伸びてそんな歳には見えないですね。
今はリタイアされて沖縄に住まれていると横尾忠則さんのブログに書かれていました。
講演は大分大学名誉教授 佐藤誠治氏との対談形式でプロジェクターを映しながら行われました。
以下、ざっと箇条書きにすると…
・1998年に耐震化ということでアートプラザの改修が始まった
辰野金吾などのいわゆる洋風建築は構造と意匠が分かれていて耐震化されて残されているものが多いが、それ以後の60年代のモダン建築はストラクチャーそのものが「建築」なので、そこを損なわずにどのように耐震化できるかがポイントとなる。だからコスト的に不利になって結局壊されてしまう。この建物はなるべく補強が見えないように耐震化されている
三浦梅園と磯崎建築
北九市立中央図書館のステンドグラス、豊の国情報ライブラリーのエントランスホール天窓の円盤、大分平成の塔など磯崎建築には梅園の思想を思わせる形が見られるように思われるが?→僕が設計したのだけど自分ではよく分からない。無意識なんだと思う
・「建築」との出会い
子供のころ、旧・大分市庁舎は家の2階の窓から見えた
今はもうない勧業銀行の建物には、わりあいモダンな空気を感じた
もともと建築を志していたわけではなく、造船や航空に興味があった
ギ―ディオンの「空間・時間・建築」で知った時間と空間
・スカイスクレーパーが出現するのは建築家や計画家がスケッチして生まれるのではなく、そこに不動産とか金融業とかがからんでくることの方が影響が大きい
・医師会館及びこの旧・大分県立図書館の共通するデザインエレメントは?
→この中心市街地という立地から何か象徴性、正面にふさわしいものは何だろうかと考えていた。それで楼門のイメージをジャイアントオーダーの手法を使ってデザインした。ちなみにジャイアントオーダーを初めてやったのはミケランジェロだ
原広司さんは3~4歳ほど歳が離れているが、「空間」についてよく話し合っていた。原さんの方が早く実作を実現していたが、僕が初めて自分の「空間論」を実現したのがこの建物だ
・若い人に向けた一言を
→励ましの言葉を言うのは既に誰もが聴いているだろうから僕は言わない。ただ、僕が非常勤講師などで招かれたときに学生に向かって初めに言うのは「先生のマネをしたらおまえらに将来はないぜ」と。その後、生徒が言うことを聴かなくなったとクビになってしまったけど。もう一つ、F・L・ライトがあなたがつくったものでどれが一番だと思うか?とたずねられて答えて一言「NEXT!」。つまり誰も今までやったことがないことをやれということ。常に変化していくことが僕は大事だと思う
ごく一部を箇条書きしてみましたが、2.5hに渡る磯崎新の建築談義。
最後までパワーがみなぎっていてその姿勢を感じられただけでもいい経験になりました。

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それから会場には磯崎さんの大学時代の卒業設計が展示されていました。
紙管で作られたパーテーションは磯崎門下生の坂茂さんのもの。

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帰りの電車の時間もあって速足ではありましたが、一通りアートプラザを見て回って駅に向かう。
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もう久大線の特急列車はすでになく、一度特急ソニックで博多まで出てそこから鳥栖まで在来線で帰りましたとさ、おしまい。

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2018年12月13日 (木)

熊本市街から天草へ

先日、朝からけっこう冷えていたのですが、せっかくの休日なんだから外で遊ばなくっちゃしょうがねぇ~と自転車で駅へ。
ちゃちゃっとたたんで袋に入れたら、熊本までの切符を買って準備オッケー
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本を持ってくるのを忘れるというケアレスミスで、久しぶりに乗った鹿児島本線下りの車窓をぼぉ~と眺めて熊本まで2h。
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着いたらさっそく自転車を組み、佐藤光彦さん設計の西口広場を少し見学したら出発
西沢立衛さんの東口の方も見とけば良かったなぁと後から気づくが時すでに遅し。
3号線を南へ。
宇土駅過ぎたら天草方面、57号にのって西へ。
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寒風吹きすさぶ中、背中には汗かくが鼻水は垂れてくる。
自転車乗る人なら誰しも経験する冬のツーリングあるある。
暑いのか寒いのかよく分からん
1hほどで宇土マリーナにとうちゃこ☆
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かなり久しぶりに来ましたが、自転車で寄ったのは初めて。
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アートポリスの建築で、設計は吉松秀樹+アーキプロ
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鮮やかな外壁のストライプが海沿いの立地にマッチしていると思います。
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もう昼過ぎだったので、ここでご飯休憩。
同敷地、おこしき館内の漁師食堂で「網田甲イカのかき揚げ丼定食」¥890を食す(網田と書いてオウダと読みます。恥ずかしながらずっとアミダだと思っていました。これは読めないねぇ~)。
リーズナブルだけど貝汁も付いてきて、かき揚げもどちらもすんごくおいしかったです。

海の近くで食べる海鮮って、なんでこんなにおいしいんだろうね
充電完了で体が温まったら再び西へ。
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30分ほど走ると、NHKドラマ 坂の上の雲のロケ地にもなった三角西港が見えてくる。

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明治時代、築港当時そのまんまの安山岩の石積みの埠頭。
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オランダ人技師による設計で、道路・排水路・石橋など当時最先端の都市計画の下に築かれたとのこと。
あまり時間がなかったので、明治20年代ごろに建てられた回船問屋 旧高田屋回漕店のみ見学。

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通り土間のこの光の感じが好きだ
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さぁ、先を急がねば…すぐ暗くなっちゃいますからね。
天草にかかる最初の橋、天門橋を渡ってと。

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吹きっさらしで風が冷たかったよ~
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やっとこさ、天草に上陸。
天草と言えば、まず誰しも頭に浮かんでくるのは天草四郎かな。
っで、橋渡って30分ほど行くとお土産スポットで観光バスがたくさん止まっている「藍のあまくさ村」が右側に見えてきます。

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今日のツーリングの折り返し地点はここかな、もうすぐ4時だし。
自転車ひっかけてまっすぐトイレに。
ウンコじゃないよ、着がえね着がえ
自転車ってすごく汗かくんですよね。
だからタイミングを見計らって早めに下着から何からかえとかないと、後から寒い思いすることになるのね、登山と一緒です。
お土産には天草の定番タコの塩辛を買って、温かいコーヒ―で一息入れたら帰途に。
もたもたしてられないのが自転車の辛いところね。
っと言いながらも、夕景スナップでストップ&ゴーを繰り返し、なかなか進まない。

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復路は来た道とは違うところを通って帰りたいと、天文橋を渡ってすぐ右、三角港方面へ。
こちらも何度か来たことあるが、自転車では初めて。

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葉祥栄さん設計のフェリーターミナル、海のピラミッドです。
こちらもアートポリスだね。
以前来た時に、こんなアプローチの庇があったっけな?
記憶にないなぁ。
細い柱でかなりはね出しているアクロバティックな構造でした。

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夕闇迫る港には哀愁がありますね。

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なんか好きなのね、誰もいないフェリーとか。
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もう少し自転車で走る予定でしたが、とうとう暗くなってしまったしと三角駅から輪行することに。
時刻表を見に行ったら次が4時59発で、あと10分で電車が来るじゃない
しかも、これを逃したら5時台が一本もなく1h待たなくてはならない。
急いで自転車たたんで袋に入れてギリギリ間に合った

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最後はいつもこんな感じでばたばたになってしまうのはなぜだろう。
もしかして計画性が…ない?

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2018年12月 6日 (木)

大八さんの仕事

1、2階の調査を終え、昨日から床下の調査に入る。
シロアリ予防で駆除剤を散布するときにもぐって以来だけど、土におそらく煤煙が混じっており(鳥栖駅近くでSLの煙が原因)、狭い床下をゴソゴソ這いながらの作業はかなり汚れる。
キャップにスポットライトそれに軍手。
汚れてもいい格好に着がえてと…
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予想通り、束の太さはさまざまで芯ズレ数多、どこをどう測ろうか迷ってしまう
他人様の家では思っていても口に出せないが、自分のとこなら遠慮なく言える。
「まぁ、いい加減な仕事してますねぇ~
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時代が時代だけに良い材料が手に入らなかったのかもしれないけれど、適当と言うのか豪快と言うのか、調査していてもう嫌になってきてしまう。
うちの祖父が生きていたら言うでしょうね、「こりゃぁ大八さんがやったとじゃ」(大工までいっていない、つまりダイ9ではなくダイ8だと)

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