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2019年10月 3日 (木)

秋吉台国際芸術村へ②

昨夜は宿泊棟を(もちろん最低限のマナーを守ったうえでね)うろちょろした後、部屋に戻って汚れた衣服を干して(また明日も同じものは着ないけど、乾かしてからビニールに入れてパッキングしとかないと後から臭いがねぇ)から自転車を掃除する。
チェックイン時、スタッフの方が親切に駐輪スペースがあることを教えてくれたのだが、習慣としてメンテしとかないとなんだか落ち着かなくていつも部屋に持ち込むんです、我ながらめんどくさい男だなぁ。
その後、ちょっとTVを観て1時ごろだったかな?就寝。

2日目の朝はいつものあれをやってと(テーブルランプにさりげなくミケーレ・デ・ルッキのトロメオが置いてあるという¥3000のチャージとは思えないこのちぐはぐさ(失礼!)
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部屋内部を手早くスケッチしながら、こんな感じの下世話なことブツブツ言いながら観察(もひとつ、ACを隠す格子にも埃がたまっていましたよ)。
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ふむふむ、スイッチ高は少し高めの1250なのね。
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っでもってブラケット照明はギリギリまで抑えてH1790。
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そうそう、明るい時のアプローチも忘れないように撮っとかないと。
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傘置きもオシャレでしょ。

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残念なのは…
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見て分かる通り、本来水がためられて(確かそうだったよな?)それこそ群島的見立てとなるところが、水は抜かれて汚れたコンクリの底があらわになっていたこと。
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確かに水をためるといろいろと維持管理が大変になること、いやかなり!大変になることが分かった上で言うのだけど、こういうちょっとしたところが宿泊者の満足度を高めることにつながるのではないかと思う。
部屋の中から足元に水面が揺れる眺め、日常から離れた旅行気分をより一層高めてくれたりもするんじゃないかな。
民間ならこういうところは目ざとく夜のライトアップの演出に利用したりなどするのだろうけど。

それから忘れちゃいけないもう一つの目玉は磯崎さんの初期の住宅(1964年)、中山邸を移築したサロンスペース。
ここはじっくりと見たかったので(以前来た時に足早に見たような記憶があるが)、いつでもチェックアウトできる準備をしてからコンベックスとカメラ片手に向かう。
開いているか心配だったので一応スタッフの方に尋ねたところ「はい、開いてますよ」とのこと。
でもね…細かいこと言うようで悪いのですが、扉開けてすぐ口をついて出たのは「うわっ、蒸し暑っ!」。
確かに開いていることに間違いないが、ACが切られ小窓を開けただけでオープンしてしまうってのはマズいのでは…(グチばかりで申し訳ないけど、設備のランニングコストが頭にあるなら24Hオープンにしなくていいと思うのです。きちんと環境を整えたうえで開けた方が利用者も満足するはず)。

さて、話を戻してスペースはこんな感じです。
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すっきりモダンでしょ。

本館がピタリと納められたピクチャーウィンドウ。
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磯崎さんの有名なモンローチェアのユーモラスな曲線(エロチックな?)がなんとも言えないね。
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先に触れたように、元々は大分の若いお医者さんの家として建築されたもの。
その斬新なコンセプトと姿ゆえに、クライアントの中山さん曰く
「住宅を頼んだら作品が出来上がった」
と言っていたと建築家:宮脇檀さんが書かれていたのを目にしたことがある(嘘か真が定かでないがさすが宮脇さん、言うことがいちいちおもしろい!)。

中央にある可動式の畳の家具も磯崎デザイン(キャスターが壊れているらしく、動かさないでと書かれていたけど)。
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正面奥には、イームズのラウンジチェアが2脚ドーンと置いてある何とも贅沢なオーディオルームがある。

外観は親亀の上の子亀(福岡の今はなき秀巧社ビルの説明にもそんな話があったな)。
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4つの立方体が組み合わされ(磯崎語録ならプラトン立体と言うのだろう。博学な磯崎さんの言説は難しいのであります、はい)、もう一組の相似形は天窓に。

下はピロティになっていて、
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こんな感じの眺めで気持ちいいんです。
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っで、こちらも見逃してはならないハリーポッターの食堂(例えがちょっと古い?)
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初めて(たぶん20年ほど前、大学3年の冬だったと思うけど雪が積もっていたのを覚えている)来た時は、コーヒーが飲み放題で友人と僕で行ったり来たりしてセルフで何杯も飲んだ思い出がある。
この日は店休日で火報の点検をしていました(こんな天井が高いと点検するにも大変だ)。

さて帰りの時間もあるし、本館は何度も見学させてもらったことがあるから今回はスルーしようかなと考えていたのだが、やっぱりここまで来たのにもったいないよなぁという思いも芽生えてきて、結局見学させてもらうことに(受付すると無料で案内してもらえます)。
まずは何と言ってもホールですね。
ルイジ・ノーノのプロメテオに合わせて設計しちゃった(思い切ったことしますよね)空間。
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秋吉台の鍾乳洞をイメージして云々と言われたりもしますが、僕は正直そのあたりの話は眉唾かなと(もちろんそういう面を全否定はしませんが)。
建築ってコンセプト言ったもん勝ちみたいなところもあって、本当に初めからそのような筋が(コンセプトが)一貫してあったのかと問われると、考えた本人もよく分からなくなるところもあったりで…。
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いずれにしろ(プロセスも大事だけど)、出来上がった結果がすべて。
見ての通り不整形な客席が軽やかに持ち上げられ、奥行きのあるボリュームが感じられる気持ちのいい空間にまとめられています。
話は変わって、このルイジ・ノーノさんはもう亡くなられているのですが(1990年没)、お墓のデザインも磯崎さんがされているんですよ。

内部を一通り案内してもらった後(20分ほど)は、自由に外部を見て回る。
本館アプローチ。
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本館正面。
風水をもとに配置計画がされていて、本館が気が集まる「龍穴」に置かれその向こうに「主山」。
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磯崎建築によく見られる柱群(同じ時期の設計だろう、岡山西警察署もこんな感じの柱があった)
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野外パフォーマンスも可能な中庭。
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裏に回ると大学生たちがダンスレッスンをしていました。
土間が円弧を描いているところが内部と一体となり(ガラス戸がすべてスライドしてフルオープン)野外ステージに。
いまは雑草が繁茂している傾斜スペースが客席に(スタッフの方の説明では、植えられていた芝がイノシシに掘り起こされてしまい、現在このような状態で放置されているとのこと。もったいない…)。
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本館から宿泊棟を望む。
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案内していただいたスタッフの方によると、山口県が利用者減少を理由に廃止を検討していることは「寝耳に水」とのことだった。
ただ僕が今回宿泊棟を利用して感じたことは、このままのやり方では先が見えないなということ。
このレジデンス・フェローシップという世界的に見てもユニークな取り組みと、まだまだ活用しきれていないこの素晴らしい建築空間を活かし存続させるためには、料金やサービス面など根本的な運営のやり方、将来に向けての運営方針をきちんと見直していかねば、にっちもさっちもいかぬドン詰まり状態に陥るだろうと。
武雄の図書館の成功例のように民間の力とアイデアを取り入れていくも良し、いろいろな策が考えられるだろう。
この施設の可能性をフルに伸ばし羽ばたかせることができたなら、必ずこの本物の魅力に気づいて世界中から観光客や利用者が集まってくることであろう。
とにもかくにもこのピンチをチャンスととらえて、今後の在り方を問ういい機会にしてもらいたい。

帰途に就いたのが11時過ぎ。
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予定よりかなり時間をオーバーしてしまった。
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まぁ、別に自転車ですべての道のりを帰る必要はないわけだし(僕の場合、自転車はプロセスを楽しむツールであって目的ではない)、途中から輪行すればいいさ。
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2日目も前日同様の快晴(僕って晴れ男?)。
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こんな美しい田園風景を眺めながら(海外の人がいかにも美しい日本!と言いそうな景色でしょ)マイペースで走る。
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そして往路と同様、関門トンネルを通って(こういういかにもってな写真を撮る時、すんごく恥ずかしいの)、
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九州IN。
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予想通り途中で暗くなりタイムオーバー。
暗い中、冷水峠を越える気にもならず、JR飯塚駅から輪行と相成りましたとさ、おしまい。

・走行距離
往路:156.59km
復路:110.55km

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コメント

こんにちは!

今回も、すがすがしくて美しい風景や、建築の写真がたくさんで楽しく興味深く拝見させていただきましたー(≧ワ≦)
秋吉台はもちろん地名として知っていましたが、
芸術村、というところがあるのは知りませんでした。
あんな綺麗で過ごしやすそうなお部屋の宿泊費が3000円なんてびっくりです。ワタシも一度過ごしてみたいし、建物も見物してみたいと思いました~。
そういえば、秋吉台の鍾乳洞(秋芳洞でしたっけ)って、子供の頃にいつか行ってみたい!と思った憧れの場所だったことを思い出しました☆

投稿: いぬいか | 2019年10月12日 (土) 11時44分

いぬいか さん、たびたびコメントいただきありがとうございます。
へぇ〜、秋芳洞に憧れを抱く子供ってけっこう渋いですねw
再来年ぐらいまでは大丈夫みたいなんで、ぜひ磯崎空間を体験しに行ってみてください。

投稿: 川崎義則 | 2019年10月14日 (月) 13時34分

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